コンテは古くから伝わる伝統的な生産方法を守りながら、厳しい規定のもとで製造が続けられています。
<主なAOP規定>
・生産地域は、AOPによってフランシュ・コンテ地方のジュラ県、ドゥー県およびローヌ・アルプ地方のアン県にまたがるジュラ山脈一帯
・牛の飼料は自然のもので、発酵飼料は一切禁止。
・ミルクはフリュイティエール (チーズ工房) の25km圏内から収集。
・搾乳後24時間以内にチーズに加工。
・添加物、保存料、着色料は一切使用不可。
・ミルクをカードにする凝固剤は、天然のものを使用。
・熟成期間:最低4か月
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コンテ作りは、酪農家、フリュイティエール(チーズ製造所)、 アフィヌール(熟成士)、 この3者の連携によって伝統的な製法で行われます。
酪農家による牛の育成、搾乳
酪農家が育てているのはモンベリアード種の牛。その土地に自然に生えるている草花を食べ、健康に育った牛から風味豊かなミルクを絞ります。
チーズ製造所によるチーズへの加工
40kg以上もあるコンテ。
1個作るのには必要なミルクは なんと約500リットル!搾乳された大切な大切なミルクは、村の中心にある“フリュイティエール”と呼ばれるチーズ製造所へ集められ搾乳後24時間以内にチーズへと加工されます。
フリュイティエールでは、まず大きな銅鍋でミルクを約30℃に温め、レンネット(凝乳酵素)を加えます。
しばらくすると固まるので、その固まったミルクを慎重にカットすると、ホエー(水分)と固形分(カード)とに分離していきます。
53℃で最低30分間温め、かき混ぜホエーを最大限出させるため半日ほど圧搾します。
熟成士が愛情を注いで育つチーズ
プレスされたコンテは地域内のアフィヌール(熟成士)の熟成庫に移され、 長い時間をかけて熟成されていきます。
塩を擦り込んで、塩水で磨き、ひっくり返すという作業を繰り返します。
さらに、そのコンテに合った温度や湿度の熟成室へと移動させます。
熟成期間は最低4か月。実際は、6か月、12か月、さらに長い時間とじっくりと育てられます。
熟成される事で、コンテのタンパク質はアミノ酸に変化し、
フレッシュなミルク風味
→ ナッティーでフルーティー
→ 濃厚な風味とロースト香
と複雑なアロマへと変化していきます。
おいしさと伝統を、酪農家、チーズ工房、熟成士が1000年以上にわたって守り続け、皆様のところへ出荷されるのです。